そもそもハーブって何?知っておきたい基本的なこと
ハーブのある暮らしで、毎日に彩りを。
ハーバリスト 岩橋たか子先生が綴るコラム「ハーブの庭」。
季節のハーブのおはなしやアレンジレシピなどをご紹介。
今回は、「ハーブって何?」をテーマに、知っておきたいハーブの基本をお話ししていただきました。
そもそもハーブって何?
「ハーブの庭」シリーズでは、この1年、ハーブの事について綴ってきましたが、そもそもハーブとは何だろう?という基本的なことを今回はお伝えしたいと思います。
一般的にハーブがカラダに良いというイメージをお持ちの方は多いのに、コーヒーや紅茶の様になかなか普及していません。ちょっと苦手、飲みなれていない、様々な理由の根本には基本的なハーブの性質についての理解不足が関係していそうです。そこを少しだけ理解して頂けるとハーブがグンと身近なものになるかも知れません。
ハーブは長い歴史の中で、最初にヒポクラテスが水薬として疾病治療に利用していたことが知られています。また、そのハーブの成分が現在の治療のために処方される薬の原料にもなっていて、現在の薬剤の半分以上はハーブの植物化学成分です。もともとが薬としての存在だったので、嗜好品として味を追求されてこなかったことも普及されなかった原因のひとつかも知れませんね。
医療制度が破綻したといわれる昨今、病院や薬に頼らずに自分のカラダは自分で守る、すなわち「予防」を意識する人がとても増えていますが、すでにハーブも疾病予防などの選択肢として数年前から注目を浴びています。
植物化学(フィトケミカル)成分について
例えば、胃腸に優しいハーブティーとして多くの人に知られているカモミール。その作用は「炎症」をキーワードとし、胃腸などの炎症だけでなく、生理痛や肌のトラブルなどに働きかけるなど薬効は多岐にわたります。
そして、その作用するもとが「植物化学(フィトケミカル)成分といわれるものです。最近では臨床研究などが進み、益々注目を浴びています。
殆どの植物(ハーブ)にはフラボノイドという抗酸化力が強いフィトケミカル成分が含まれていますが、この植物が作り出す成分はもともと植物が自分の生命維持に必要なものになります。
紫外線からカラダを守るためのフラボノイド類、虫に葉をかじられないように渋味成分のタンニン、水分や養分を吸い上げる根には自然界の毒といわれる「苦味成分」を持っていて、動物や害虫などから自衛しています。こうやって、植物が生き抜くために作り出した成分を私たち人間が健康や美容のために利用しているというわけです。
そして、その成分の多くが水溶性(水に溶ける)であるため、ハーブティーとして手軽で簡単にハーブの恩恵を取り入れることが可能です。
ハーブの世界の入り口に…
そんな素晴らしいハーブを皆さまにお届けしたく「CoCoRoオリジナルブレンド 女性のためのメディカルハーブティー」を、心をこめてブレンドしています。それぞれのハーブには、カラダを温め、代謝(デトックス)に欠かせないビタミンやミネラルをたっぷり含んでいます。またフラボノイドとビタミンCなどは美肌が期待できます。
さらに酸味のもとである「クエン酸」を多く含むハイビスカスは、特に代謝系を活発にしますが、たっぷりのペクチン(粘液質)が粘膜に働きかけて免疫力を強力にサポート。酸味が強いのですが、その酸っぱさこそが代謝を促進していると理解するだけで、カラダに美味しく感じることができそうです。
こんな感じで、ハーブの成分のことを少しだけ理解するだけで、カラダとココロにハーブティーを大活用できますよ。これからも色々なハーブが登場するので美容と健康のために、ぜひ取り入れていただけると嬉しいです。