自律神経が体調を整える鍵
ハーブのある暮らしで、毎日に彩りを。
ハーバリスト 岩橋たか子先生が綴るコラム「ハーブの庭」。
季節のハーブのおはなしやアレンジレシピなどをご紹介。
今回は、自律神経とストレスに関するハーブのおはなしです。
夏は自律神経は乱れやすい季節
今年も暑い夏でしたね。高温下では、カラダの水分保持が難しくなるため、エアコンに頼らざるを得ない状況かと思います。しかしながら、暑さ対策のはずのエアコンが、極端な気温差を生むことになり、夏でも「冷え性」で悩む方が多くなりました。
原因は、外気と室内の気温差による自律神経の乱れです。
自律神経の役割は私たちの命に係わる仕組みを自動的に行うシステム。呼吸や消化、発汗、眠りのメカニズムなどもそのひとつ。自律神経の「交感神経」と「副交感神経」の切り替えスイッチがきちんと機能していれば、どんな不調でも解決できるといっても過言ではありません。
自律神経が乱れる大きな原因に「ストレス」がありますが、このストレスが様々な不調に繋がっていきます。そのために、リフレッシュや休息がとても重要となり、日頃からできるだけ軽く運動や散歩などで適度にカラダを動かし心地よい疲れを感じることがポイントにもなります。
森林浴で自律神経に心地よい刺激を
森林には「フィトンチッド」という植物化学成分の効果で副交感神経が優位になるというエビデンスも発表されています。森林に入ると、聴覚や視覚、触覚などの五感を意識するだけで、かなりリラックス効果を感じることができるでしょう。
奥深い森に入らなくても、植物園や公園などの都市型森林とよばれる緑が多い場所でも同様の効果を得る事ができてお薦めです。近くの公園にでかけて、鳥の声、木々の緑など五感をフル稼働させてみてください。帰る頃には、自律神経が整っていることを感じることができるかも知れません。
安眠のハーブ「ペパーミント」芳香浴
ペパーミントというと、「爽やか」「元気」などのイメージを持たれるかもしれませんね。海外では不眠や過敏性腸症候群などに対応するハーブとして知られています。
ペパーミントに含まれるフラボノイドの鎮静効果と爽やかなメントールの香りが、すっと気持ちを整えて、深いリラックスを誘ってくれます。
消化促進とリラックス効果があるので、夕食後に熱湯で淹れたティーをゆっくり香りを楽しみながら、飲みましょう。
またカモミールやラベンダー、パッションフラワーなどのリラックス系のハーブとのブレンドはカラダも温まり、より効果的です。お休み前のひと時にどうぞ。
素敵なハーバルライフを。