ハーブで花粉症ケアを。花粉症は粘膜の炎症です。
ハーブのある暮らしで、毎日に彩りを。
ハーバリスト 岩橋たか子先生が綴るコラム「ハーブの庭」。
季節のハーブのおはなしやアレンジレシピなどをご紹介。
今回は、ハーブでできる花粉症ケアのおはなしです。
花粉症=粘膜の炎症
カレンダーの上では立春の2月。
私たちのカラダは年末年始の飽食と寒い季節の運動不足もあって代謝が滞っている状況です。
うまくデトックスができていないと、温かくなるころに様々な不調が出てくることに。
さらに、花粉が飛ぶ季節になるとスギやヒノキなどの植物の花粉が原因で生じるアレルギー症状「花粉症」。
「くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ」など、いわゆる「カタル症状」と呼ばれる粘膜に起こる炎症に悩まされる方もいるのでは?
粘膜の炎症のメカニズムと対策
私たちのカラダは様々な免疫機能で守られていますが、粘膜は侵入した細菌やウィルスを胃(胃酸)まで運び増殖させないという役割を担っています。
その粘膜が炎症を起こすと、免疫自体も低下するため、炎症が更に進み症状が悪化することになるわけです。
まずはアレルギーのもととなる「花粉」を予防することで症状を軽くすることが可能です。
粘膜を乾燥させない様に普段から加湿に気を付け、花粉を避けるためにマスクをする、また自宅に持ち込まないなどの対策も効果的ですね。
アレルギー対応のメディカルハーブたち
粘膜保護のための粘液質や多糖類は、ハーブはもちろんキノコ類や野菜、果物に多く含まれています。腸内細菌に働きかけるため免疫向上にも相乗効果が期待できます。
代表的なハーブとして、カモミールやエルダーフラワー、ネトルなどがあり、アレルギー対応のハーブとして有名です。
これらのハーブには抗炎症作用のあるフラボノイドも多く含むので、炎症を抑えながら、カラダを温めて粘膜も守る優れもたちです。
また、炎症時に大量に必要になるビタミンCを多く含むローズヒップにもペクチンが含まれているので嬉しい相乗効果が期待できそうです。
ハーブで蒸気吸入や芳香浴を取り入れる
くしゃみや鼻づまりなどの不快な症状がある時にお薦めなのは、直接温かいハーブの芳香成分を取り入れる「蒸気吸入」です。
温かい蒸気を吸い込む事により、抗菌・抗ウィルス作用がある成分を直接粘膜に作用させることができる上、カラダが温まりリラックスもできますよ。
粘膜もしっかり潤いますね。
ハーブを使った蒸気吸入の材料と手順
【材料】
・ハーブ(タイム、ペパーミント、ユーカリなど全量10g程)
・熱湯1000ml程
【準備するもの】
・洗面器
・バスタオル
【手順】
① 洗面器にハーブを入れる。
② ①に熱湯を注ぐ
③ 一呼吸おいて、バスタオルで覆い、揮発性の成分を蒸気とともに吸入して鼻腔や肺に深呼吸しながら送り届ける。
※目のかゆみには、洗面器内のハーブ液にガーゼなどを浸して、冷湿布すると炎症を和らげる事ができます。
【注意点】
※熱湯を入れてすぐ顔を近づけないように。火傷の原因になります。
※成分が強すぎると刺激を与えるため、目は閉じて行う事。
素敵なハーバルライフを。