夏の汗や更年期のホットフラッシュを精油を使って心地よく
アロマの香りで、ひとときの癒しを。
アロマセラピスト 園田真紀先生が綴るコラム「アロマで深呼吸」。
不調やお悩み・暮らしに寄り添ったオススメのアロマをご紹介しています。
今回は、夏の汗はもちろんのこと、更年期のホットフラッシュにも嬉しいアロマのおはなしです。
夏の不快ケアに「香り」を
ジメジメした梅雨の季節と、一気に気温が上がる初夏。私達のカラダもその変化に頑張って対応しています。
思った以上に湿度が高く、カラダの内外の水分バランスを保つことが難しく、いつも以上に疲れてしまったりすることもあります。
そんな外からの環境に対応しようと、無意識に影響を受け頑張っている「自律神経」。
特に女性は自律神経の働きが、女性ホルモンバランスにも影響を与えてしまうので気をつけたいですね。
自律神経や、ホルモンバランスを整えるお手伝いをしてくれる方法の一つとしてお勧めなのが「香り」。
植物が持つ天然の精油(アロマ)の香りには、こうしたバランスをとるのが得意なものや、不快な症状を和らげてくれる作用を持つものがあります。
アロマでケアする更年期のホットフラッシュや夏の不快な汗
ホルモンバランスの乱れから、メンタルの不調や頭痛、目眩やだるさ、そしてホットフラッシュなどいろいろな不快が起こってしまうのが更年期。
特にこれからの季節、暑さと重なって不快に感じるホットフラッシュや汗対策を、精油を使って少しでも快適に過ごしたいですね。
汗対策におすすめのアロマ
※これからご紹介する2つの精油「クラリセージ」・「サイプレス」の下記に該当する方へのご使用は、お控えください。
・妊娠中の方
・女性ホルモンが関与する疾患が疑われる方
クラリセージ
アロマテラピーで、女性ホルモンの一つ「エストロゲン」と似た作用を持つものとして代表的な精油が「クラリセージ」です。
更年期のエストロゲン低下に伴う辛い症状を感じている時や、PMSによる痛みなどが強い時は、植物油に0.1%以下の濃度(10mlの植物油に精油2滴以下)を使って、お風呂上がりなどにお腹や仙骨(お尻の一番下の尖った骨)のあたりをマッサージしてみましょう。
クラリセージには、ラベンダーにも含まれる神経バランスの回復を促す効果や、痛みの緩和なども期待できます。
※妊娠中の方や、女性ホルモンが関与する疾患が疑われる方への使用は控えましょう。
サイプレス
先ほどご紹介した「クラリセージ」は、ホルモンバランスの方からの更年期の症状に対してのアプローチになりますが、直接的に夏の発汗やホットフラッシュの不快を解決してくれるお勧めの精油は「サイプレス」です。
日本ではあまり馴染みがないヒノキ科の植物で、ヨーロッパや地中海地方で高くそびえ立つ姿は圧巻で、ゴッホの挿絵などにも使われています。
土からの水分を吸い上げながら上に上に伸びでゆくサイプレスの精油は、心を浄化させてくれイライラや怒りを鎮めてくれると言われており、滞っているカラダの血流や体液の流れなどのバランスを取ってくれるのが特徴とされています。
また自律神経の調整に働いてくれたり、ホルモンバランスに働く成分も含まれており、正に更年期の女性の不調に寄り添ってくれる精油です。
スッキリとしたウッド系の香りは、「カラダの中を巡っていく」そんな印象です。
ラベンダーやペパーミント、柑橘系の精油とのブレンドも良く合う香りです。
お勧めは、制汗スプレーで持ち歩いたり、お風呂上がりのボディーパウダーでの使用です。
※妊娠中の方や、女性ホルモンが関与する疾患が疑われる方への使用は控えましょう。
サイプレスで制汗アイテムを作ってみましょう
制汗スプレーの作り方
材料(50ml出来上がり)
●精油(ブレンド例)
・サイプレス 5滴
・ペパーミント 2滴
・クラリセージ 3滴
● 無水エタノール 5ml
● 精製水 45ml
● スプレーボトル 50ml用
作り方
1. ビーカーやガラスの器に無水エタノールを5ml入れる。
2. エタノールに精油を加えて良く混ぜる。
3. 精製水45mlを加えて良く混ぜスプレーボトルに移す。
※使用時はボトルをよく降ってから使いましょう。
※防腐剤などが入っていませんので、1〜2ヶ月くらいを目安に使ってください。
制汗ボディーパウダー作り方
材料
●精油(ブレンド例)
・サイプレス 5滴
・ティーツリー 2滴
・ラベンダー 3滴
●パウダーボトルなどの容器
作り方
1. コーンスターチとホワイトカオリンをビニール袋に入れよく混ぜ合わせる。
2. 精油を入れてよく降って混ぜ合わせる。
3. パウダーボトルまたは容器に入れる。
※使用時はカラダの水分や汗を拭き取ってから、少量をとりまんべんなくつけましょう。
※湿度の少ない場所で保存しましょう。
※防腐剤などが入っていませんので、1〜2ヶ月くらいを目安に使ってください。