良質な睡眠のためのアロマ活用法
アロマの香りで、ひとときの癒しを。
アロマセラピスト 園田真紀先生が綴るコラム「アロマで深呼吸」。
不調やお悩み・暮らしに寄り添ったオススメのアロマをご紹介しています。
今回は、良質な睡眠に役立つアロマの活用法のおはなしです。
就寝前のリラックスタイムが大切
心身の状態に深く関わっている自律神経。自律神経には身体の活動を高める「交感神経」と、リラックスに作用する「副交感神経」の2種類があります。
日中の活動時には交感神経が優位となり、家でのんびりしたり、リラックスする場面では副交感神経が優位になっています。
良質な睡眠に向かうためには、副交感神経が優位になるように、就寝の準備をすることが大切です。就寝時に交感神経から副交感神経へと、うまく切り替えることができると良いのですが、日中の活動に作用する交感神経は急に活性化することができても、リラックスに作用する副交感神経は、緩やかにしか働いてくれません。
例えば、就寝までに色々な作業をして、急にベットに入って、心身を緩めるためにアロマを使ったとしても、「なかなか寝付けない!」、「眠てもすぐに目が覚めてしまう…。」といった状態が起こり、良質な睡眠がとれないまま疲れが溜まってしまいます。
特に更年期には自律神経が乱れがちになるので、夕方からの時間の過ごし方を意識したいですね。
アロマを使った眠りへのシフト法
太陽が沈んで暗くなり始める18時過ぎからは、心身を緩めることを意識して過ごしたい時間。とはいえ、色々とやることがある時間帯ですので、20時を目処に副交感神経へとスイッチしていきたいですね。
自分なりのスイッチ法として、どれか一つで大丈夫ですので、ベットに入る前からぜひ、お試しください。
光をトーンダウン
部屋の電気をワントーン落としたり、アロマライトやアロマキャンドルなどで光をトーンダウンしましょう。
入浴時や入浴後にアロマ
入浴時
入浴の際に精油を使ってみましょう。ゆっくりと香りで深呼吸すると、全身が緩みます。お湯はぬるめの38〜39℃くらいがおすすめです。
●入浴時のアロマ活用法
植物油のホホバオイルやスイートアーモンドオイル10mlの中に、入浴時におすすめの精油スイートマジョラムを最大5滴まで入れてよく溶かし、お風呂に入れ混ぜます。
※植物油が手に入らないときは、薬局にある無水エタノール5mlで代用可能です。
※精油の使用は1回につき最大5滴までにしてください。
入浴後
お風呂に精油が入れられないという方には、お風呂上がりの活用もおすすめです。入浴後のマッサージや保湿に、精油を使ってみましょう。
マッサージで下半身や足先の血流を良くすることは、就寝時の深部体温を下げる手助けになります。できればレッグウォーマーなどで足先を温めてみてくださいね。
●入浴後のアロマ活用法
保湿も兼ねた植物油のホホバオイルやスイートアーモンドオイル10mlに、入浴後におすすめの精油ラベンダーを2滴入れて混ぜたもので、首や肩、ふくらはぎなどを優しくマッサージしたり、塗るだけでもOKです。
リラックスタイムにアロマ
お風呂上がりのリラックスタイムに、アロマディフューザーやアロマストーンなどで、好きな香りをお部屋にプラス。ストレッチや読書などのリラックスタイムを、効果的に高めます。
更年期の就寝時にオススメのアロマ-カモミールローマン
不安や考えごとで、眠れなくなることはありませんか?特に更年期では、こういったことが起こりやすいときです。
カモミールローマンの精油は、若いリンゴの香りを思わせると言われます。その優しい甘さのある香りは、不安や過敏になっている心、興奮気味だったりドキドキするなどの神経の緊張状態の時にも、落ち着きをくれる香りです。また、こういった不安や過敏な気持ちからくる胃腸炎や緊張型頭痛、生理痛などの痛みを伴う症状も、カモミールローマンの香りは和らげてくれます。
眠りの前にほんの少し、カモミールローマンの精油をティッシュに落として、枕元に置いたり、深呼吸に使ってみるにも良い香りですよ。
眠りの時だけでなく、眠りの準備から精油を使って「緩め上手」な時間作りで、良質な睡眠を助けましょう。