更年期のメンタルケアにアロマを使った「セロ活」
アロマの香りで、ひとときの癒しを。
アロマセラピスト 園田真紀先生が綴るコラム「アロマで深呼吸」。
不調やお悩み・暮らしに寄り添ったオススメのアロマをご紹介しています。
今回は、更年期のメンタルケアに役立つアロマのおはなしです。
更年期に心が揺らぐのは?
更年期はさまざまな症状がありますが、その引き金になっているのは卵巣機能の低下による女性ホルモンの急激な減少です。特に女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)の減少は、幸せホルモンと言われる「セロトニン」の減少と繋がっています。
セロトニンには「ドーパミン」や「ノルアドレナリン」という興奮やイライラ、気分の落ち込みといったメンタルを司る伝達物質のバランスを取る働きがあります。そのため、女性ホルモンの減少に伴うセロトニンの乱れが、更年期のメンタルの不安定さを引き起こしているのです。ですから、イライラしたり気分が落ち込んでしまうことも、更年期に出てくる症状の一つと捉える気持ちが大切です。
ただ、イライラして誰かに当たったり、小さなことをストレスと感じてしまうのは、自分でも気持ちが良いものではありませんよね。
そこでこのような時にこそお勧めなのが、セロトニンを促す日常活動「セロ活」なんです。
アロマを使った「セロ活」を始めよう
一般的に「セロ活」に良いと言われているのは、朝の太陽光を浴びながら30分くらいリズム運動をすることです。
朝日を浴びることは、脳内の伝達物資を切り替えたりビタミンDの生成や自律神経の切り替えにも良いですね。
30分くらいのリズム運動はウォーキングが理想ですが、15分くらいでも良いですし、疲れすぎないくらいで十分です。
外に出るのが難しければ、陽の当たる窓際でゆっくり呼吸をしながらストレッチをする、瞑想をするなどでも良いと思います。そんな時にお勧めなのがアロマテラピー。
その時の気持ちの状態にもよりますが、朝の香りでスッキリ過ごしたい時にはレモンの精油を嗅ぎながら深呼吸や瞑想を。 夜には、1日にあったことを思い出したりしてイライラしがち。そんな時にはイランイランの精油を活用してみましょう。
イランイラン精油の使い方と活用法
バランス調整力があり、痛みやストレスを手放す南国の花の香りと言われるイランイラン。
南アジア、オセアニア原産の黄色く香り高い花が咲く植物で、1本の木から10kgの花が採れ、蒸留することで25gの精油になります。初回の蒸留をエクストラ、1級、2級3級に分けて精油を取ります。
イランイランの精油の素晴らしいところは、神経系のバランスをとってくれること。また、体の痛みを和らげるだけでなく、心の興奮やカッとなっている時には深いリラックスに導いてくれるところです。
私はこの香りを嗅ぐと気持ちが下に沈んでいく感覚を感じたりします。
この精油は、濃厚な花の香りですので、嗅ぎすぎにならないようにするのがポイントです。また、柑橘の精油とのブレンドもお勧めです。
イライラを感じたらプライベート芳香浴を
イライラする時に、サッとできて即効果のあるイランイランを使ったプライベート芳香浴の方法をご紹介します。
【芳香浴のやり方】
イランイラン精油をティッシュに1滴、ベルガモット1滴落として精油が直接肌につかないように折り曲げて胸元に。
私だけの芳香浴を楽しめますよ。