更年期のイライラにオススメのアロマ-プチグレイン
アロマの香りで、ひとときの癒しを。
アロマセラピスト 園田真紀先生が綴るコラム「アロマで深呼吸」。
不調やお悩み・暮らしに寄り添ったオススメのアロマをご紹介しています。
今回は、更年期のイライラに役立つアロマのおはなしです。
更年期かも?と感じたら
40代を過ぎると、まだまだ先だと思っていたのに「もしかして、これって更年期?」と感じるようなことがありませんか?
顔や上半身が暑く感じる、疲れやすい、やる気が出ない、子供や家族に対してすぐ怒ってしまう…といった心身の変化に気づいた時には、カラダが出し始めたサインを受け止めてあげる時期が来たんだと、捉えてみてください。
これには個人差があるので、変化を感じる人もいれば、ほとんど感じない人もいますが、大切なのはカラダがサインを出していることを認めてあげること。そして、カラダの内側で起こっていることを理解してあげることです。
更年期を迎える女性のカラダの内側
更年期・プレ更年期を迎える女性のカラダの内側では、女性ホルモンのエストロゲンが減少していきます。これは、脳の命令によってエストロゲンを分泌していた卵巣が機能低下することによって、不安定な状態になってしまうため。
脳から出る「エストロゲンを分泌しなさい」という命令に、卵巣が応えられなくなり、脳と卵巣の間でのバランスが乱れてることで、ホルモンバランスや自律神経が乱れ、更年期の様々な不調が起こるとも言われています。
この女性ホルモンのエストロゲンの働きの一つに、セロトニンやオキシトシンというホルモンを保つ働きがあります。セロトニン・オキシトシンは、別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、心の安定には欠かせないホルモンです。
エストロゲンが減少すると、セロトニンやオキシトシンの分泌も不安定になるため、これまでは受け流せていたことにも心が敏感に反応してしまい、日常的にイライラを抱えてしまうということも。
更年期世代の感じるイライラには、エストロゲンの減少に伴う幸せホルモンの働きも関係しているのです。
更年期特有のイライラやメンタルの不調に
ちょっと気になることがあると、つい怒って口に出してしまう。途中で飲み込むことが難しくて、益々イライラ。全部出してしまうと、後で嫌な気持ちになって反省。
これは、あなたが悪いのではなく、ホルモンバランスの影響です。こんな時には、「私、今はバランスが乱れているんだ。」と、外にばかり向けていた感情を、自分に向けてあげてみてください。
その切り替えのお手伝いをできるのが、呼吸。そして、それを助けるアロマテラピーです。
香りとともにゆっくり呼吸を続けていると、少しずつ感情が落ち着いていくのを感じられるはず。
不調を感じていない時にも、好きな香りのアロマキャンドルを焚いてみたり、朝の太陽を浴びて少しだけ体を動かしてみることで、セロトニンを増やしておく夜活、朝活もお勧めです。
穏やかな自分を取り戻すアロマ-プチグレイン
更年期を意識した精油の選び方は様々。ホルモン調整を助けてくれるものもあれば、症状に応じた選び方もできます。
今回は更年期のイライラに注目し、「神経を落ち着かせ穏やかな自分を取り戻す香り」と言われるプチグレインという精油をご紹介します。
あまり馴染みがない方もおられるかと思いますが、ビターオレンジの葉を水蒸気蒸留で抽出した精油です。
女性に広く好まれる香りスィートオレンジの近縁種が、ビターオレンジです。
青っぽいウッディな香りで好みがあるかもしれませんが、プチグレインの精油は、神経バランスを回復させ交感神経の興奮を鎮めてくれると言われている酢酸リナリルやリナロールという成分が、リラックスに良いとされるラベンダーよりも豊富に含まれているんです。
じっくりと嗅いでいると、ウッディーの中にも葉の爽やかさや柑橘の香りも合間って、なんとも言えない癖になる香りです。
ラベンダーや柑橘、ウッディーの精油などともとても相性の良い精油です。
気持ちのリセットコロン
【材料】
●精油:プチグレイン 4滴
●精油:ラベンダー 2滴
●精油:ゼラニウム 1滴
●グリセリン 3ml
●精製水または水 25ml
●スプレーボトル 容量30ml(持ち歩き用)
【作り方】
グリセリンに、精油をよく混ぜ合わせます。
精製水を入れてスプレーボトルに移します。
※グリセリンの代わりに無水エタノールでも可能です。
※1ヶ月くらいで使い切りましょう。
【使い方】
イライラした時に、両手にスプレーして鼻と口を覆って、ゆっくり深呼吸して鎮静効果を感じてみてください。
普段から持ち歩いて、忙しい時や動き回った時、家事が一段落した時や就寝前など、心の休息タイムにお勧めします。