生理前になるとあごのあたりに吹き出物が増えます。
30代の女性から、生理前は毎回あごのあたりに吹き出物ができてしまうんです、というお問い合わせをいただきました。
生理前だけのことだから…と思っていてもできればきれいなお肌でいたいです。なぜ生理前に吹き出物が増えるのでしょうか。
お客様と同じように、生理前の一週間あたりから、肌あれや吹き出物がでてきて悩む女性は多くいらっしゃいます。
これはPMS(月経前症候群)の症状のひとつで、生理周期によって女性ホルモンが変動していることが関係しています。
女性ホルモンのひとつ、黄体ホルモン(プロゲステロン)は生理前に増えていくのですが、男性ホルモンと似た働きがあり、皮脂の分泌を活発にする作用があります。
そのため顔が脂っぽくなったり、毛穴がつまりやすくなったりして、吹き出物ができやすくなるのです。
あごにばかり吹き出物ができます。一度できたら同じところに繰り返しできるのはなぜでしょうか。
あごは男性であればヒゲが生えている部位ですね。
つまり男性ホルモンの影響を受けやすく皮脂が多く出る箇所です。そのため皮膚の水分不足を補おうとして皮脂の分泌が多くなります。
その結果、毛穴に皮脂が詰まって吹き出物ができやすくなります。
あごの周りは炎症が起こりやすく、一度できると悪化しやすいと言われており、吹き出物が大きくなって治りにくかったり、何度も同じ箇所にできるということがあるようです。
思春期のころはあごに吹き出物ができることはなかったのですが、30代になって吹き出物の場所が変わったようです。
大人のあごの吹き出物はホルモンバランスの乱れも大きく関係しています。
思春期に比べて、大人になるとストレスや睡眠不足などがどんどん重なっていきます。
そうするとホルモンバランスが乱れやすくなり、生理前に分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)が活発になります。
あごの周りは皮脂が分泌が多くなる場所なので、吹き出物ができやすくなるというわけです。
また、ストレスが影響して、ホルモンバランスが崩れてしまうと、生理周期が乱れます。そうすると肌のターンオーバーも狂ってしまいます
ターンオーバーとは、肌の古い角質が剥がれて、新しい肌が生まれるというサイクルのことで、その周期は28日周期で巡っています。
このターンオーバーが狂ってしまうと、肌のトラブルが起こりやすくなるといわれています。
吹き出物などの肌トラブルを最大限に抑えるためにできることはありますか。
まずはやはり、ホルモンバランスを整えることが大切です。
ストレスはホルモンの乱れをおこす一番の原因なので、穏やかに過ごしてストレスを溜めないことが一番です。
ただ、まったくストレスがない状態で生活するのは、なかなか難しいですね。
ストレスをうまく解消する方法を見つけられるといいですね。
ほかにもホルモンバランスを整える方法や、お肌のケア方法をお伝えしますね。
食生活を整えましょう
ホルモンバランスが乱れやすくなる食事は以下になります。
【NG】
・揚げ物やファストフードを食べる
・野菜が足りない
・お菓子を食べる
・食事をとらない
・偏食が多い
ビタミンB群は、肌の代謝を助けます。緑黄色野菜、ナッツ類などを積極的に摂りましょう。ビタミンCは、美肌には欠かせません。
また、水分をしっかり摂って、便秘や乾燥を防ぎましょう。
腸内環境を整える
肌荒れは、腸内に悪玉菌が増えてしまうと起こりやすくなります。食物繊維や発酵食品などを普段の食事からしっかり摂って腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えましょう。
便秘になると、お肌の調子は悪くなりますので、腸内環境を整えることは非常に重要です。
洗顔とスキンケアはやさしく
生理前のお肌は、皮脂分泌が活発です。そのため肌がベタついている状態なので、洗顔をしてお肌を清潔に保つことが大切です。
お肌が汚れていたり、化粧品が残っていると、吹き出物ができやすく、ほかの肌トラブルも引き起こすので、しっかり洗いましょう。
また、お肌をしっかりと保湿することも大切です。十分な保湿は、肌のバリア機能を保ってくれ、肌荒れしにくいお肌を作ります。
女性にとって、生理の周期と肌の調子の変化は切っても切れない関係です。
お肌のためにはホルモンバランスと上手につきあうことが大切。
日頃から規則正しい生活をして、食生活に気を配り、ホルモンバランスが乱れないように心がけましょう。
生理前と生理中は特に、肌をいたわってストレスをためないように過ごしましょう。
変化するお肌と上手に付き合っていけるといいですね。