経血の量が減って生理痛がひどくなりました。これって更年期のサイン?
メーカー勤務の45歳、独身です。ここ半年ほど経血の量が減って生理の期間自体も短くなったのですが、生理痛がひどくなって。これって更年期と関係がありますか?
45歳、卵巣の働きが衰えはじめて、なにかしら体や心に変化を感じやすくなる年頃、Aさまも年齢的に更年期に入ったと考えられますね。
やっぱり、そうですよね。同期の友人たちともそんな話になります。
月経の周期の乱れはいかがですか?
周期はあまり乱れはありません。28日〜29日くらいです。ただ、周期は変わらないのに期間が短くなったので、生理が早く来るような感じがして損した気分になります。
損した気分!わかります。痛みがひどいと特にそうですよね。
正常な月経周期は25~35日とされていますが、更年期を迎えると、月経の周期が短くなったり、長くなったり月経周期が乱れてきます。 何カ月も月経がなかったと思っていたら、その後にまた不規則な月経が起こることもあります。
また、出血量も多かったり少なかったり一定でしないことが増えてきます。Aさまは、その前段階といったところでしょうか。
これから閉経に向けて、ますます不規則なことが増えていくんでしょうね。痛みの原因は何でしょうか?
排卵後、子宮内膜からプロスタグランジンというホルモンが、必要に応じて作られます。
プロスタグランジンは子宮の収縮を促して、生理の経血をからだの外に排出する役割を果たしています。
特に、生理直前から生理中にかけては、プロスタグランジンの分泌量がピークを迎えますが、この分泌量が多すぎると、子宮の収縮が強くなってしまうために、生理痛特有のキリキリとした痛みが発生します。
一般的にプロスタグランジンというホルモンは、経血量が増えると多く分泌されると言われていますが、Aさまのように経血量が減っている場合でも、ストレスによる影響を受けることがあります。
何か、ストレスを感じるような環境の変化はありませんでしたか?
8カ月くらい前に課長に任命されました。それに伴って会社の近くに引っ越したり。
そうなんですね。昇進おめでとうございます。
更年期を迎える時期と昇進などが重なり、体にも心にもストレスがかかっているのかもしれませんね。
引っ越しも生活環境が変わるので、心機一転リフレッシュのいいところばかりではなく、慣れるまでの疲れが出たのかもしれません。
仕事はやりがいがあって楽しいし、働く仲間にも恵まれていて充実感いっぱいですが、成果や気配り目配りなど、知らず知らずストレスになっていたのかも。
働く女性は、責任感や人間関係などの気遣いによるストレスにより、ひどい生理痛に悩んでいても無理をしたり、我慢してしまうことが少なくありません。
忙しい毎日だと思いますが、日頃からからだのメンテナンスを行うことが大切です。
経血の量が減ったり、周期や期間が乱れて来るのは仕方ないとして、生理痛を和らげるメンテナンスの方法を教えていただけますか?
自分でできる生理痛対策
生理痛を緩和するツボ
足三里-あしさんり
足の表側で向こうずねの縁の少し外側、親指をすねに当てたときに小指が当たるところに位置します。親指の先で強くすり込むように押しこみます。
三陰交-さんいんこう
足の内側で、くるぶしに小指を置いて手を上の方向に当てたとき、人差し指が当たる高さで骨の少し後ろに位置します。親指の先を使って強く押しこみます。
冷やさないからだづくり
女性にとって冷えは大敵です。冷えがあると、生理痛が増す原因にもなります。
そのため、からだを温めたり、運動をして、冷えを予防しましょう。
- 適度な運動
- 半身浴
- からだを温める食品を食べる
- むくみをとる
適度な運動や半身浴は、ストレス改善にも有効です。
生理のときのおやつはプルーン
もともとヨーロッパで薬用果実として栽培されていたプルーンは、他の果物の十倍から数十倍といわれるほど鉄分が豊富です。
古くから便秘や貧血に効く果物として知られています。貧血になりがちな生理のときのおやつにはまさにぴったりです。
なにより、頑張りすぎないことを心がけてみてください。
周りの方が、きっと喜んでAさまに力を貸してくださいますよ。
ここはぴ便りの生理のはなしのページでも、生理痛を和らげる方法を紹介しておりますので、参考にされてくださいね。
参考文献
・著者:池下育子「生理前・生理中がラクになる PMS(月経前症候群)と女性のからだ」2000年5月17日発行