お肌のはなし
いつまでも、きれいな肌、ハリのある肌でいたい。女性の願いですね。ここでは肌の仕組みについての基本的なおはなしをしていきます。一緒にうるおいある美しい肌を目指しましょう。
女性ホルモンバランスプランナー®の石井理夏(あやか)
お肌のしくみ
わたしたちの肌は大きく分けて、表皮(ひょうひ)、真皮(しんぴ)、皮下組織(ひかそしき)の3つの層になっています。
どの層も大切な働きをしていて、それぞれが健康で活発な新陳代謝を繰り返していることが、美しい肌への条件になります。
肌のうるおいや色を決定する表皮
一番外側の表皮の厚さは、平均して0.06mm~0.2mm。和紙のようにとっても薄い層です。
足の裏、手のひら、おしりなどは厚みががありますが、顔はとっても薄く、さらに目のまわりは0.07mmくらいしかありません。
この薄い表皮をさらに拡大すると、 外側から角質層、顆粒(かりゅう)層、有棘(ゆうきょく)層、基底(きてい)層の 4つに分かれています。(上図参照)
一番外側の角質層は、お肌の”うるおい”にとって一番大切なところです。角質層にたっぷりと水分が含まれていると、しっとりとしたうるおいのある肌になります。
表皮の一番内側の基底層には、メラニン色素をつくる メラニン形成細胞(メラノサイト)があります。
ハリと弾力、水分を保つ真皮(しんぴ)
表皮の下にあるのが真皮で、厚さは2mm前後です。
ここはコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった美肌に重要な成分があるところです。
コラーゲンは繊維状のたんぱく質ですが、 その繊維を束ねてしっかりとまとめているのがエラスチンで、このエラスチンも繊維質のたんぱく質です。ヒアルロン酸はムコ多糖類の一種で、そのものはネバネバしたゼリー状です。たった1gのヒアルロン酸で、6リットルも水分を蓄えることができます。
このように真皮には、ハリと弾力を保つコラーゲンとエラスチン、 たっぷりと水分を保つヒアルロン酸があって肌の健康状態を維持しているのです。
お肌の栄養源、皮下組織
皮膚の一番下にあるのが「皮下組織」です。
皮下組織は、おもに繊維質と皮下脂肪でできています。 筋肉や骨などと皮膚をつなぐたいせつな役割をしています。皮下脂肪と聞くと「肥満」と思いがちですが、お肌にとってなくてはならない栄養源でありうるおいの源です。うるおいには水分も必要ですが、脂肪分も必要なのです。
カラダと肌の関係
美肌をつくるためには、何より毎日の生活に気を配ることが大切です。
睡眠をきちんととり、バランスのよい食生活を心がけ、適度に運動をして、からだの中から整えましょう。
内臓の調子が悪ければ肌もさえない
疲れがたまっているときや、胃腸の調子が悪いとき、風邪をひいて体調が悪いときなどは、肌もなんとなくさえないものです。
肌はからだの中の状態を常に反映しています。頭ではわかっていても、ついそれを棚上げして化粧品できれいになろうと考えてしまいます。 美肌にとって、もっとも必要なことは「からだの中からきれいにする」ということです。
睡眠は美肌の命「野菜」より「睡眠」が大切?!
寝不足になると肌荒れをおこすのは、多くの女性が経験していることでしょう。
でも、中には寝不足があたりまえになってしまい、肌に影響がでていることすらわかならなくっている人もいます。
肌のために生活面で気をつけることといえば、「野菜をとること」が挙げられますが、実は睡眠のほうが野菜よりもずっと大切です。
肌細胞は寝ている間に生まれ変わる
肌のターンオーバー、すなわち肌の生まれ変わりは28日前後かかるといわれていますが、肌細胞は寝ている間にしか生まれません。 肌にとって睡眠は命です。
帰宅時間が遅くなったときは、極端にいうと、スキンケアや食事を適当にすませても、睡眠だけは確保するのが肌のためです。
「抗酸化力」を高めてからだの中からシミ予防
紫外線は、肌の中で活性酸素をつくりだし、シミだけでなくシワやたるみなどのあらゆる肌老化を引き起こします。この活性酸素に打ち勝つ力が抗酸化力です。
人間のからだには、生まれながらにして抗酸化力がそなわっていますが、年齢とともに失われていきます。そのため、子どものころは日焼けしてもシミができないのに、大人になって日焼けをすると突然シミができたりするのです。
抗酸化物質を含む食品を摂ることで、失われた分をある程度補うことができます。
美肌に大切なターンオーバー
ターンオーバーとは、表皮の細胞がいれかわること。つまり、お肌の新陳代謝のことです。
身体の細胞や皮膚の細胞は一定のサイクルで新しい細胞に生まれ変わっています。(神経細胞はのぞきます)
ターンオーバーの仕組み
皮膚の細胞は約28日周期で生まれ変わります。この皮膚の細胞の生まれ変わりを「ターンオーバー」と呼びます。
一番下の基底層から細胞分裂が始まり、14日間かけて押し上げられていきます。さらに上へと押し上げられ約14日後には一番外側から垢となってはがれ落ちる仕組みです。
ターンオーバーの周期
しかし、年齢とともにターンオーバーの周期はどんどん長くなっていき、お肌の世代交代(細胞の入れかわり)も遅くなっていきます。
紫外線をあびるとメラニン色素ができますが、これは通常ターンオーバーではがれ落ちます。しかし、ターンオーバーが正常でないと、メラニン色素がお肌の中に残ったままになり、これが「シミ」や「くすみ」の原因になります。
お肌の新陳代謝がよくなればターンオーバー(細胞の入れかわり)がよくなり、お肌の奥まで沈着してしまったシミも時間をかけてなくなってきます。
アミノ酸と美肌の関係
アミノ酸とは
アミノ酸は、わたしたちの肌や筋肉・内臓を作るために、必要不可欠な栄養素です。
肌に備わる天然の保湿成分は、アミノ酸を主成分として作り出されています。また、弾力とハリを保つ成分(コラーゲンなど)を作り出すためにもアミノ酸は欠かせません。
美肌に関わるアミノ酸
アミノ酸 | コラーゲンに多く含まれる | 日焼けから肌を守る | 潤いを保つ | その他 |
---|---|---|---|---|
アルギニン | ● | |||
プロリン | ● | |||
システイン | ● | ●注1 | ||
トレオニン | ● | |||
メチオニン | ●注2 | |||
ヒスチジン | ●注3 | |||
フェニルアラニン | ●注3 | |||
チロシン | ●注3 | |||
グリシン | ● | |||
セリン | ● |
注1)メラニンを抑える
注2)抗酸化物質を増やして老化を防ぐ・ヒスタミンを抑えカユミを防ぐ
注3)メラニンの原料で肌を紫外線から守る
コラーゲンはアミノ酸でできています
肌にハリをもたせる美容成分として知られているコラーゲンは、 実はさまざまなアミノ酸からできています。よく「コラーゲンが足りない」といいますが、「アミノ酸が不足」しているとコラーゲンもつくられません。
シミ・シワ・たるみの原因、光老化
肌が老化する原因の80%が、紫外線による「光老化(ひかりろうか)」といわれています。
つまり、紫外線を防ぐことが、シミ・シワ・たるみを防ぐことにつながります。
紫外線とは
紫外線とは、太陽の光の中にある、見ることも感じることもできない光線のことです。 地上に届く太陽の光のなかの紫外線は約5~6%にすぎません。 その紫外線うち波長の長いもの(3154-400nm)をUV-A波長が短いもの(280-315nm)をUV-Bと呼びます。
肌の奥まで届くUV-A
UV-Aは、衣類をすり抜け、表皮を通り抜けてお肌の奥を焦がします。UV-Bのようなサンバーン(肌が真っ赤になる日焼け)を起こすことはありませんが、長い年月をかけて肌を奥から老化させ、シワや皮膚ガンを引き起こすことがわかってきました。
また、UV-Aはお肌の真皮(しんぴ)にまで届き、お肌のハリを保っているコラーゲンとエラスチンという2つの線維を壊す酵素を増やします。それによりコラーゲン線維は小さく切断されてエラスチンが変形し、お肌の弾力が失われ、たるみやシワができてしまいます。
肌を赤くするUV-B
長い時間太陽を浴びると肌がまっ赤になる日焼け(サンバーン)の主な原因がUV-Bです。 UV-Bは、お肌の表皮にあるメラノサイトを活性化させて、多量のメラニン色素をつくります。
エネルギーが強く、表皮の細胞を傷つけたり炎症を起こすのでシミや皮膚ガンの原因となります。 ただし、波長が短いためお肌の真皮までは届きません。 日常生活の中で、たとえば日傘を使うなど、極力直射日光にあたらないように心がけるだけで、ある程度防げます。
浅いシワ、深いシワ
浅いシワはどうしてできるの?
浅いシワは、一番外側の層の表皮で発生します。
浅いシワの最大の原因は、表皮の一番上の層角質層の水分不足です。角質層にどれくらい水分があるかが肌のうるおいを保ち、シワを防ぐ鍵となります。
うるおいがある肌
天然保湿成分(NMF)と細胞間脂質のバランスが保たれていて角質層がきれいに整っている状態です。
うるおい不足の肌
天然保湿成分(NMF)が不足していて角質細胞の重なりが乱れて、肌は乾燥してカサついた状態になります。
年齢をかさねる、外出したり洗濯物を干すときに紫外線をあびる、仕事中はずっと冷暖房がきいたオフィスにいるなどわたしたちの環境によって、 角質層の水分が保てなくなると、お肌はかさついて肌荒れをおこします。
そしてこれが、ちりめんジワなどの浅いシワになるのです。
浅いシワを防ぐポイント
浅いシワを防ぐポイントは、角質層の3つのうるおい成分をバランスよく保つことが大切です。
1つは天然保湿成分(NMF)、2つ目は角質細胞間脂質(セラミドを主成分とした脂質)、3つ目は皮脂膜(天然のクリーム)、この3つのうるおい成分のバランスがよく働けば肌はうるおい、みずみずしさを保ちます。
天然保湿成分を補うことで、肌がうるおいを保ち、肌を保護します。この天然保湿成分の主成分はアミノ酸です。お肌のハリや弾力を保っているコラーゲンやエラスチンなどもアミノ酸からできています。
CoCoRoプラセンタには、天然保湿成分(NMF)の主成分であるアミノ酸やミネラルが多く含まれていて、肌にうるおいをあたえ肌を保護することが期待できます。
深いシワはどうしてできるの?
深いシワは、真ん中の層の真皮で発生します。
口元にできる「ほうれい線」などです。深いシワの最大の原因は、歳を重ねると線維芽細胞の働きがにぶりコラーゲンが硬くなって弾みがなくなるからです。深いシワを防ぐにはお肌の線維芽細胞の働きが大切です。
もともとお肌の土台である真皮層では、アミ状にはりめぐらされたお肌のやわらかさの素「コラーゲン」をお肌にゴムのような弾力をあたえている 「エラスチン」が結んでいて、その間でゼリー状の「ヒアルロン酸」がたっぷりと水分を保つことで、 ハリと弾力のあるみずみずしい肌をつくりだしています。
この3つは真皮内の「線維芽(せんいが)細胞」 でどんどんつくられます。
しかし!歳をかさねると、線維芽細胞のはたらきがにぶるため
コラーゲンやエラスチンが硬くなったり、 切れたりして お肌のやわらかさや弾みがなくなっていき、これが深いシワやたるみになります。また紫外線を多くあびるとエラスチンが過剰に増えてしまい、 コラーゲンを硬くさせてしまって弾力をなくしこれもまた深いシワの原因になります。
深いシワを防ぐポイント
深いシワを防ぐポイントは、減っていくコラーゲンやエラスチンなどお肌に必要なものを補ってあげること、自らつくりだすことです。そのためにはコラーゲンとエラスチンをつくる線維芽細胞が元気であることが大切です。
CoCoRoプラセンタには、細胞に直接はたらきかける「成長因子」が含まれ、美肌で知られるコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸をつくりだす線維芽細胞が活発になることが期待できます。
線維芽細胞が元気になると、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の量を増やして肌のやわらかさや弾みを取りもどすことに結びつき、アンチエイジング効果が期待できます。
低体温とお肌の関係
突然ですが、体温が36.7℃って高いと思いますか?これ、実は昔の日本人の平均体温なんです。
体の不調を訴える女性の多くに低体温がみられると言われています。 なかには35℃台の人も多く、低体温が元となって体内環境に様々な弊害を起こすと考えられています。
また、体の健康を保つ体内酵素は、身体の深部の体温が37、38℃で一番活発になります。これが1℃下がると効率が約5割も下がってしまいます。
「体温が低いだけ」と簡単に考えずに、体の中から元気に美しい肌を手に入れる方法を実践してみてください。
低体温から抜け出すには?
- 座っているときは膝に湯たんぽを置く
- 早寝早起きで成長ホルモンの分泌を促し体調を整える
- 深呼吸でストレスを吐き出して自律神経を整える
- お風呂のお湯はぬるめにしてゆっくりを入浴する
- 筋力トレーニングでなくても低体温に運動は効果的
温める前に「冷やさない」こと。冷たい物に要注意!
夏はついつい冷たいものを摂りたくなりますよね。
しかし、冷たい物を食べた時は口当たりが冷たくなるのと同時に、身体の中で食べ物を消化するために余計に熱が必要になります。そのため、体温を保つためのせっかくの熱が奪われてしまうのです。野菜は温野菜にするなど、少しの工夫をすることで体温の変化はずいぶん変わってきますよ。
美肌のための生活習慣
曲がり角を迎えたお肌に必要なことは、お肌の調子を体内からコントロールすることです。美肌のポイントである、活性酸素・ターンオーバー・女性ホルモンを整えるためには、以下に気をつけて生活したいですね。
- 規則正しい生活を心がける
- ストレスを溜めないようにする
- 栄養のバランスを考える
- 無農薬・無添加の食品を選ぶ
- 体を冷やさないようにする
- こまめに紫外線対策を行う
- タバコ・お酒をやめる
- 22時までに就寝する
美肌づくりにはお肌の仕組みを知ること、そして、普段からの食生活、生活習慣も大きく影響してきます。すべてに気をつけていくことはなかなか難しいかもしれませんが、自分でできることから少しずつ習慣にしていけるといいですね。簡単にできるお家エステのやり方なども紹介していきますね。